有田屋の
醤油づくり

ゆっくりと
じっくりと

わたくしどもは決して醤油づくりの
プロフェッショナルではありません。

変に聞こえるかもしれませんが醤油は決して人間の力だけで造りあげられるものではないと思います。醤油とは自然界の中の営みによる産物であり、自然界が創造してくれた芸術の結晶だと思います。吟味した素材、微生物の働き、上州の風土、豊かな時間の流れ、どれひとつも欠くことの出来ない醤油の構成要素なのです。わたくしどもが醤油造りの中でお手伝いできることは技と心を持って、それぞれが出しゃばらずうまく融和できるよう最大限の注意を払って管理することのみで我々も醤油造りの中でひとつのプロセスであることに過ぎないのです。その哲学のもと、他では味わうことの出来ない有田屋相伝の味が日々造り出されるのです。

"Let it go"(自然のままに)。それがわたくしどもの蔵のモットーです。

もろみの呼吸

もろみは常に呼吸しています。ゆっくりと確実に変化を遂げて自然と解け合ってゆくのです。自然との融合は美味しい醤油にとってかかせないものです。このときの経過が違う素材同士の仲を取り持ち、芳醇な風味をつくりあげてゆくのです。
そんな小さな息吹に耳をかたむけてみてください。今までなにげなく使っていた醤油にも、さまざまな手間と愛情が注がれているのです。

もろみの呼吸音

醤油づくり

醤油づくりの第一歩は大豆と小麦に麹を混ぜて醤油麹を作ることから始まります。醤油麹は麹室と呼ばれる場所にて3日間一定の温度・湿度のもと前処理した大豆・小麦の表面に麹菌をびっしり繁殖させ造られるのです。

醤油麹が完成すると次に仕込みにはいります。もろみ漕に出来上がった醤油麹と食塩水を合わせ、ここから2〜3年かけて発酵、熟成させます。その期間常にもろみの状態をチェックし、発酵のすすみ具合を確認しながら、必要に応じて撹拌(櫂入れ)を行い、適切な醸造環境を作るよう注意します。

2年以上の歳月をかけて熟成させた諸味を絞り火入れを行います。諸味を絞って得た生醤油を加熱することによって、殺菌をして発酵を止め醤油本来の色、香りを引き出します。
古来より良質な醤油づくりのなかで「一麹、二櫂、三火入れ」という格言があるとおり、この3つの行程が特に重要で難しいとされています。このように醤油は日本酒やワインと同様で、発酵過程を経た純粋な醸造物なのです。

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